SADの子どもと学習サポートについて

SAD(自閉スペクトラム症)の傾向にあるお子さんは、人と話すことやコミュニケーションに強い不安を感じることがあります。自分の考えをうまく言葉にできなかったり、相手の話を聞くよりも「どう返せばいいか」を考えてしまうことも少なくありません。

また,社交的であっても自分にしかフォーカス出来ないために、会話が一方通行であったり、思ったことをはっきり言い過ぎて相手を怒らせてしまいます。

授業中は集中が続かなかったり、実力を発揮できずにテストの点が伸び悩むことがあります。また、一度うまくいった科目では安心してしまい、勉強の手を抜いてしまうこともあります。これは怠けているのではなく、「気持ちのエネルギーの使い方」が不安や緊張に偏っているために起こることです。

ただ、勘違いしてはいけないのは、学力や能力が低い訳ではないということです。対応の仕方や指導方法によって特性をプラスに導くことは出来るのです。

サポートの基本は、まずお子さんの状況をしっかり理解して、ゆっくりと関わることです。焦らせたり、強く注意したりしても効果はあまりなく、逆に自信をなくしてしまうことがあります。小さな努力や前向きな姿勢を見つけて、できるだけ褒めてあげることが大切です。

また、学習の中で「感情を考える」時間を作るのもおすすめです。たとえば、物語の登場人物の気持ちを想像したり、友達がどんな気持ちになるかを一緒に考えたりすることです。こうした練習を通して、他人の気持ちを感じ取る力が育ち、コミュニケーションへの不安も少しずつ和らいでいきます。

一歩ずつ、お子さんのペースで、「できた」「わかった」という小さな喜びを重ねていくことで、学習にも人との関わりにも前向きな気持ちが育っていきます。

教育工房チアフルでは、経験豊富なプロの家庭教師が一人ひとりの子どもの状況に合わせながら、ご家庭との二人三脚で最良の結果を導く指導を提供しています。